よく眠るために
知っておきたいこと
work & life
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よく眠れない時は昼間の生活リズムも乱れています。仕事が忙しく決まった時間に家に帰れない時、病気休職に入ったばかりで毎日なにをするかわからなくなってしまっている時など、気持ちのゆとりと安定を取り戻すには、生活リズムをしっかり立て直すのが早道です。
よい睡眠のポイントは
です。少し細かく見ていきます。
まずは毎日起きる時間を決めましょう。
ふだんと同じ時間に自然に起きられていますか?
あまり背伸びせず、毎日できそうな時間設定をするのがコツです。
起きたら窓を開け、光を浴び、軽く伸びをして体をほぐしましょう。ポイントは、決めた昼寝の時間以外は眠らないこと、体を動かすこと、光や刺激に接することです。午前中眠くなってしまいそうなら、ゲームをするとかスマホを見たりするのもひとつの方法かもしれません。
仕事をしている方は平日起きる時間は一定だと思いますが、疲れが残ると休日横になって過ごすこともあるのではないでしょうか。ここでリズムを崩しがちですので、休みの日の使い方を意識するとよいでしょう。 仕事を休んでいる方も、週休2日のリズムを意識しておくことをお勧めします。
月曜から金曜までは一定に、土曜日は息を抜き、日曜日でもう1回巻き戻すイメージです。
土曜日は少しダラダラしてもよいでしょう。体調に自信がある方は夜更かしするなら金曜の夜が良さそうです。土曜日はふだんより1時間半遅く起きるくらいの感じなら許容範囲内でしょう。
ポイントは日曜日の朝です。日曜日の朝は平日と同じ時間に起きましょう。そして昼間眠らず、眠りにつく予定の時間まで眠気や疲れをためておき、布団やベッドに入ったら一気に眠くなるイメージを持って生活しましょう。
朝や午前中は思い切り明るいところで過ごすのがお勧めです。人の体には体内時計の仕組みがあるのですが、1日が25時間以上のサイクルで回っています。放っておくとズレていってしまうので、毎朝時間を調節する必要があるのです。
体内時計をリセットするのは光の刺激がいちばんです。朝の散歩という話がよく出るのはこのためです。ご存じの方も多いでしょう。
朝だけではなく、昼間は定期的に体を動かしておくのが効果的です。
昼寝してもよいですが、15分から30分くらいに抑えておきましょう。それ以上になるとリズムが狂ってしまいますので、注意が必要です。
1日の中で最初の眠気の波は14時から15時くらいに来るので、ここで1回体を動かし、眠気覚ましをしておくのも良い方法です。朝と午後のラジオ体操やテレビ体操が午前10時、15時(午後3時)あたりに放送されますが、時間設定も含めてよくできた仕組みです。これは一例ですが、自分がやりやすい方法でなにか始めてみるとよいかもしれません。
激しい運動をしたい場合は、できれば昼間にしましょう。起きてすぐ激しい運動をすると心肺に急な負担がかかりやすく、遅い時間に激しい運動をすると夜に眠気が起きにくくなります。寝つきにくい方は運動の時間を調節したり、負荷を軽くするとか、リラクゼーションを取り入れるなど工夫してください。自分の体と相談しながら無理なく続けましょう。
体温と眠りのリズムが連動していることをうまく利用しましょう。体の奥の温度、深部体温がいったん上がってから下がると眠くなるのです。眠そうな赤ちゃんを想像してください。手足が温かくなっていますね。この状態は、皮膚から放熱して深部体温が下がっている途中です。
入浴すると(バスタブにつかるとさらに効果的です)深部体温は上がり、眠気はなくなります。シャワーを浴びると頭がサッパリしませんか?その後体温が下がると一気に眠くなるのです。入浴の前後にストレッチなど軽く体を動かすのも効果的です。ただ、息が上がるほどの運動は逆効果ですので控えましょう。
寝る前は少しリラックスできるとよいと思います。寝る前のお酒、お茶やコーヒーは控えましょう。暗い目の照明のところで過ごせると理想的です。スマホをなるべく見ないようにしましょう。画面の明るさで刺激されて、眠気が遠ざかってしまいます。
この時間に1日の振り返りなどはしないようにしましょう。昼間のことは、昼の世界に置いてきてください。
眠りたい時間を過ぎても眠くならない時は、(困ってしまうのですが)起きているしかありません。うまく睡眠のリズムが戻らない場合は、少し生活を振り返ってみましょう。仕事や家事の負担が大きすぎるのではありませんか?体調に不安がある場合は、どうぞご相談ください。